竹谷の仕事。

小学校でのプログラミング教育の普及に取り組んでいます。

1セット5過程(5)表現に応用する

 ここが一番重要なステップです。学習した漢字を使って文を作り、それを発表し合います。このプロセスを経ることによって、ここまでに学習してきた読み方・意味・字形などが実際に使える知識として定着していくのです。発表し、聞き合うという活動を通して、「この漢字はこういう文の中で使うんだ。」とか、「この使い方はふさわしくないんだな。」といったことを学んでいくわけです。このような活動なしにいきなり使わせようとしても、よほど能力の高い子でない限り適切に使えることはないでしょう。
 このことは自動車の運転免許に似ているかもしれません。読み方などを知るステップは、教習所の中で一つ一つの法規や技能を身につける段階にあたります。そのあとすぐに一人で公道に出て自在に運転できるということはありません。次に仮免許で隣に教官が付いて練習する段階があります。そして試験に合格するとやっと独り立ちすることになるわけです。文作りをして、それを話し合う活動は、仮免許の段階になぞらえることができるのではないでしょうか。
 作文などで使う前に、試しに使ってみる経験をさせて、そのあとで自分の書く文章の中で使うようにさせた方が子どもにとっての負担は軽いと言えるでしょう。試しに使ってみる段階で、子どもが書いたものを教師が添削すれば十分なのではないかと思われる方もおられるのではないかと思います。しかし、漢字を言葉として使える力が身に付けられるようにするためには、読み・書く活動だけでなく、聞く・話す活動を取り入れるのがより効果的*1なのです。そしてほかの子が使ってみた例に接し、学び合う活動になることがとりわけ重要です。正しく使えている場合はクラスのみんなで確認し、間違っている場合*2にはどうして間違っているのか理由を話し合わせて正しい使い方に直します。

*1:このことは脳の働きや記憶の仕組みとも関係があると考えられます。このことについてはまた別に述べます。

*2:間違いを話し合う場合、一定の配慮が必要です。このことも別に書きたいと思います。