「明日」をつくる生活。

テクノロジーを取り入れた教育の普及に取り組む NPO で働いています。

宮城に行きます

 東京都から東日本大震災の被災県への派遣教員として、宮城県に行くことになりました。派遣先は気仙沼市気仙沼小学校です。期間はゴールデンウィーク明けの5月9日(月)から来年3月末までです。今回行くのは東京都全体で70名ということです。
 決定に当たってはいろいろ大変だったのではないかと思います。私の知り合いにも、行くことを考えたけれど、条件が整わずにあきらめたというという先生が何人もいます。学級担任をしていればクラスづくりの大事な時期ですし、家庭の状況で小さなお子さんがいたり介護の必要なお年寄りがいたりすれば、気持ちがあっても無理なことです。
 私も、志望するにあたってはいろいろ悩みました。せっかく軌道に乗ってきた理科専科の授業や、研究発表に向けてのICT活用推進という校務はどうするのか。自分が住んでいる地域で引き受けている体育指導委員や青少年健全育成委員の仕事を辞めていいのか。何よりも、家族はどうなのか。
 しかし、行くことを決めました。学校にも地域にも迷惑をかけることになるけれど、大きな悲しみから立ち上がろうと努力している方々のことを考えると、自分の力をそちらで役立てられるのならば…被災地のまっただ中で何ができるのかわかりませんが、無理せず自分らしく、できることを見つけてがんばってこようと思います。
 東京では、ほとんど日常が戻ってきていて、被災地のことを忘れてしまいそうになっています。でも、被災地では日常を取り戻すのにまだまだ長い時間がかかるのです。私が抜けることで、私の周りにいる方々にも復興への想いをずっと持ち続けていただけるのなら、それだけでも意味があるかなあと思います。
 今日はこれから全校朝会で、子ども達にも挨拶をします。せっかくなじんでくれた5・6年生のみんな、ごめんね。でも、行かせてください。皆さんが狛江五小で、理科だけでなくさまざまな勉強を、活動を、しっかりやっていてくれると、私も宮城でがんばれます。それが復興への支えにつながるのだと考えてください。

行ってきます。