「明日」をつくるしごととくらし

テクノロジーを取り入れた教育の普及に取り組む NPO で働いています。

校庭がヘリポートに?

 東京に帰っている間,気仙沼の情報を得るのに重宝しているのが,地元新聞のサイトです。東北をカバーしている河北新報と,気仙沼・本吉地区の情報を扱う三陸新報を毎日見ています。
 その三陸新報の7/29付の記事で驚いたものがありました。本来はリンクを張るべきところですが,三陸新報の場合は記事のURLが固定されていないので,本文を引用させていただきます。

気仙沼小にヘリポート 代替地転々
 気仙沼市営球場に仮設住宅が建設されることで気仙沼市は、気仙沼小学校庭を代替ヘリポートとすることに決めた。26日には気仙沼・本吉地域広域消防本部や県の防災航空隊の隊員が現地を視察した。
 救急搬送発着場の本吉広域防災センターには避難者がおり、駐車場に車が止まっているため使用できない。ヘリポートだった五右衛門原運動場も仮設住宅が建ち、市営野球場が代替地となっていた。市営野球場での着工と同時に、同小学校校庭へと切り替える。消防本部では「土ぼこりなど、学校側に影響が出ないよう努めていく」と話している。

 広い土地は次々と仮設住宅を建設するために使われています。気仙沼小学校に隣接している気仙沼中学校の校庭にはすでに仮設住宅が建設されているので,中学の部活は小学校の校庭で行われています。中学校の校舎の窓から校庭を見下ろすと,そこには仮設住宅で暮らす人々の生活の姿があるのです。
 気仙沼小学校の先生に詳しいことを聞いていないので,推測に過ぎませんが,救急搬送のヘリコプターが発着するということなので,四六時中使われるということではないだろうと思います。しかし,いつまでヘリポートとして利用されるのか,どの程度の広さが使われるのかなどによって,考えなくてはならないことがいくつか出てきます。一つは,体育館が避難所として使われている中,体育の授業はどの程度,どこで行うことができるのか。もう一つは,10月10日に予定されている運動会は実施できるのかということです。運動会は気仙沼小学校と,被災したために同じ校舎に移転してきている南気仙沼小学校との合同開催にすることが決まっています。両校の先生方がいろいろな細かい点をすり合わせる必要があるところに,さらに新しい要素が加わってくることで難しい局面が多くなると予想されます。
 しかし,1学期中もさまざまな不確定要素がありながら,気仙沼の先生方が臨機応変に乗り切ってこられたのを目の当たりにしています。簡単なことではないと思いますが,2学期もきっと力を合わせて子ども達の学校生活が少しでも良いものになるように対応を進めて行かれることでしょう。少しでもその助けになるよう,力を尽くさなくては。