「明日」をつくるしごととくらし

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「ごんだら」って?〜気仙沼の伝承

 国語の授業で地域の民話や伝承の本を読み聞かせしました。気仙沼地方にもいろいろな伝承があるようです。今回取り上げたのは地名にもなっている「ごんだら」の物語です。

気仙沼の松岩ごんだらものがたり (学舎英和絵ものがたり 1)

気仙沼の松岩ごんだらものがたり (学舎英和絵ものがたり 1)


 あらすじは,次の通りです。長者の娘のところに深夜,高い身分と思われる若者が訪れ,二人は恋に落ちます。しかし,正体のしれない者と夫婦にさせることは親が許しません。そこで娘は乳母に言われたとおり,行方がわかるよう通ってくる若者の衣に糸の付いた針をつけて帰しました。すると翌朝,浜に大きな鱈が打ち上げられており,そのひれに糸の付いた針が刺さっていたのです。娘は若者が鱈の化身であったと悟り,自分がしたことを後悔して出家してしまいます。その大きな鱈は切り分けて馬で運んだところ,5頭(五駄)分にもなったということです。「ごんだら」にまつわる伝承はいくつかあり,貧しい家の娘だったり,小豆のとぎ汁で足を洗わせると正体を現したりなど少しずつ違っていることに興味をひかれました。五駄の鱈ということで地名としては「五駄鱈(ごだんたら)」となっていますが,土地の人は「ごんだら」と言っています。
Googleマップで見てください。
http://g.co/maps/7cq5h
 この話の他にも,気仙沼地方に伝わる話として,座敷童子やむじなの話を取り上げました。「もう昼さなっぺ。」とか「んでがす。」など方言で書かれているものを,その土地の出身でない者が音読するのは難しく,発音が違うところがたくさんあったことと思います。そういう意味では申し訳なかったなと思いましたが,一緒に組んでいる先生は「お上手でしたよ。」と言ってくださったのでちょっとホッとしました。