「明日」をつくるしごととくらし

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震災のモニュメント

 津波と火災で大きな被害を受けた気仙沼市鹿折地区には、打ち上げられた大きな漁船がそのまま残っています。気仙沼市はこの漁船を保存し、震災のモニュメントにする構想を復興計画の中に盛り込んでいます。「船を保存して震災の記憶を伝えていったほうがいい」という意見もあれば、「船が悪いわけではないが、あの船を見ると…」という悔しさや辛さのにじむ声も多く聞かれるようです。

 まだ国の支援が得られるのかなど決まっていないことが多く、どうなるのかわかりません。いろいろな方の意見を聞いて総合的に判断されると思います。地元の方にとっても憩いの場となり、外から気仙沼を訪れる人にとっても震災からの復興を感じられる公園になってほしいと思います。
 震災のモニュメントといえば、先日、こんなニュースがありました。
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20111214ddm041040099000c.html

東日本大震災:「一本松」枯死 接ぎ木に託す命 陸前高田市長「次のステップへ」 - 毎日jp(毎日新聞)
 東日本大震災の津波に耐えた岩手県陸前高田市の名勝・高田松原の「奇跡の一本松」が「枯死に至った」との報告書を12日に受け取った戸羽太市長は、13日に記者会見し「残念で忍びない」と語った。枝から4本の接ぎ木に成功していることを説明し、市民に「次のステップに入るのだと頭を切り替えてほしい」と呼びかける一方、樹木ではなくともモニュメントとして残す方法を検討する考えも示した。

 あの大津波を耐えぬいた一本松は、希望の象徴としていつまでも残したいと誰からも思われていましたので、こういったモニュメントには賛同が得られやすいと思います。なかなかそういったものを見つけるのは難しいかもしれませんが、ひとつの方向として参考になるのではないかと思います。