「明日」をつくるしごととくらし

テクノロジーを取り入れた教育の普及に取り組む NPO で働いています。

書画カメラとワイヤレス・ペンタブレットの活用

狛江市のICT環境

f:id:takeya_masaaki:20140525161024j:plain,right,w360 昨日はiPadの導入について書きましたが,狛江市ではそれ以前に小学校の全普通教室に書画カメラ「みエルモん」とワイヤレス・ペンタブレット「かけるもん」が導入されていました。教室に常設されているので,使いたいときにパッと使えるのが魅力です。

書画カメラとワイヤレス・ペンタブレットの活用

 毎日のように使っているのが,教科書の拡大表示です。従来は「教科書○○ページの上の方にある図を見ましょう。」と言っても意図したところを見ているかどうかはっきりしない場合がありましたが,みエルモんを使って大型テレビに表示すれば,子どもたちの視線で見ているか見ていないかが明確に分かります。かけるもんを使って注目させたいところを囲むなどすれば,さらにはっきりします。
 教師の教材提示だけでなく,子どもたちが教科書の図や,自分でノートやワークシートに描いた図を使って自分の考えを説明することもできます。さらによい書き方をしているノートを全員に提示することによってノート指導に役立てることもできます。

思考を深める授業

f:id:takeya_masaaki:20140525161811j:plain,right,w360 みエルモんで映したものは静止画を撮影することができ,撮影した画像と今カメラで映しているものを並べて表示することができます。右の写真は同じものを映しているのでわかりにくいのですが,左が撮影した画像,右が今レンズの下にある画像です。そしてそのそれぞれにかけるもんで書き込みをすることができます。このようにして比較することによって共通点や相違点を見つけたり,そこに文章や式・記号などを書き込んだりすることで,子どもたちの思考を深めることにつなげていきます。
 書き込みは赤と青が同時に使えます。切り替え操作をすれば黒も使えます。今まで使ってみて,同時に2色使えれば十分だと感じています。また,みエルモんには他にもさまざまな機能が備わっていますが,基本機能をしっかり使うことが大事だと思います。
 電子黒板やデジタル教科書,タブレット端末をそろえるには多額の経費がかかりますが,それに比べれば書画カメラとワイヤレス・ペンタブレットは少額ですむことと思います。しかし,その効果は大きいものです。PCの操作に不慣れな先生でもすぐに使いこなすことができるという点もメリットです。授業づくりのノウハウをたくさんもっているベテランの先生がお使いになる方が効果が大きいと思います。今まで拡大コピーなどをして手間をかけて準備していたものが,映せばいいだけになるとしたらその分の時間を別の教材研究などに回すことができます。
 今後もぜひ毎日活用してきたいと思います。