「明日」をつくる生活。

テクノロジーを取り入れた教育の普及に取り組む NPO で働いています。

小学校でプログラミング?(その2)必修化の提言に至るまで

 前回から半月以上が過ぎてしまいました。このところ、船橋市や杉並区での研修会、指導教員養成塾の入塾式などがあり、そちらの方に意識が行っていました。少し時間があるうちにペースを上げて取りもどしたいと思います。

 さて、前回は産業競争力会議文科省有識者会議→中教審答申→次期学習指導要領という国の動きについてざっと書きました。今回はそもそもの発端になった産業競争力会議での議論を見ていきましょう。
 まず、産業競争力会議についてです。この会議は、日本の産業の競争力強化や国際展開の促進について調査審議するため、内閣総理大臣を議長として関係閣僚と民間有識者により構成された会議です。(参照:さんぎょうきょうそうりょくかいぎ【産業競争力会議】の意味 - goo国語辞書)ざっくり言うと今後の日本のあり方に関わる会議ということです。
 その第26回の会議で馳文部科学大臣(当時)が「発達の段階に即したプログラミング教育の必修化を図る」と発言しました。(配付資料議事要旨)会議のまとめとして安倍首相も言及しています。(→プログラミング教育を小中必修に 安倍総理が提言)政府全体の方針として示されたということです。プログラミング教育必修化はこのときいきなり出てきたわけではなく、2013年に出された成長戦略の素案(46ページ)にすでに盛り込まれています。
 上記の配付資料をご覧いただくと、タイトルが「第4次産業革命に向けた人材育成総合イニシアチブ」となっていて、プログラミング教育は「情報活用能力の育成」に位置付けられていることが分かります。

 ここで私は、「ん?第4次産業革命って何?」と立ち止まってしまいました。プログラミング教育必修化に関するキーワードと思われますので、この言葉について次の記事で改めて取り上げることにします。