「明日」をつくるしごととくらし

テクノロジーを取り入れた教育の普及に取り組む NPO で働いています。

「みんなのコード」って何者?

 転職して間もなく1か月。このブログのタイトルは「長老だけど新入社員が書くブログ」にしたらキャッチーでみんな読みますよ、なんて言われるようになった今日この頃、ゴールデンウィークに突入しますが皆さんいかがお過ごしですか。f:id:takeya_masaaki:20170429143235p:plain
 さて、私が所属している一般社団法人みんなのコード。小学校でのプログラミング教育に関心のある人たちの中では有名なんですが、そうでない方々にとっては、「コード?電気工事関係の方ですか?」というように思われるかもしれません。また、私たちの団体をご存じの方でも、「ああ、Hour of Code の普及をしているんでしょ?」というふうに受け止めておられる*1方がけっこうおられます。そこで今回は「みんなのコードはいったい何者なのか」ということを理解していただけるようにしたいと思います。

■組織名

みんなのコード

「みんな」というのはそのままあらゆる人を指しています。「コード」は電線(cord)でも和音(chord)でもなく、記号の集まり(code)のことです。コンピュータを動かすために必要な文字や数字のまとまりのことを言います。「みんな」が「コード」と関われる社会を表しています。

■ミッション*2

すべての子どもがプログラミングを楽しむ国にする

「すべての子ども」…当面は公教育の小学生を対象として考えています。
「プログラミングを楽しむ」…技能や思考を身に付ける前提となるのは関心や意欲です。
「国にする」…一部の地域だけでなく日本全国に広めていくことを目指します。

■今年度の主な事業

いずれも Hour of Code のみにこだわらず、最新の情報を集め、幅広く上記のミッションに沿った活動に取り組みます。

教育委員会・学校での教員研修支援

プログラミング教育必修化の背景についての解説、教材体験、模擬授業などを中心にした構成です。文部科学省有識者会議の議論の取りまとめや先日告示された次期学習指導要領を踏まえた内容を考えています。

・プログラミング教育を推進する教員の養成

「プログラミング指導教員養成塾」と題して、実践的にプログラミング教育を推進し、各地区等で普及の中心となっていただける方の育成を進めます。

・教科の授業で使えるプログラミング教材の開発

特別な知識やインストールの手間などが必要なく、教科の学習内容に特化したプログラミング教材を開発していきます。第1弾の公倍数コースが先日リリースされました。→プログル|学校の授業で使えるプログラミング教材

・全国でのプログラミング教育シンポジウム開催

プログラミング教育についてのシンポジウムを全国キャラバンの形式で開催することで、「初めてプログラミング教育に取り組む先生の情報収集」や「試行錯誤している先生の情報交換」の機会を提供します。現在、 札幌・仙台・長野・東京・愛知・石川・大阪・島根・香川・福岡の10か所での開催が予定されています。

…いかがでしょう、現在の「みんなのコード」についてご理解いただけましたでしょうか。一人でも多くの方が「プログラミング」や「(電線ではない)コード」という言葉になじんでいただけるように努めていきたいと思います。

*1:実際、昨年度はそういった活動が中心ではありました。

*2:使命・任務、実現したいこと、社会に対してこうしたいという目的