「明日」をつくる生活。

テクノロジーを取り入れた教育の普及に取り組む NPO で働いています。

小学校でプログラミング?(その1)必修化についての国の動向

…という疑問をおもちの方もおられるのではないでしょうか。普及を進める立場としては理解を得られる努力が大切になります。そのためにこれまでの経緯を改めて整理しておきたいと思います。
 下記のグラフは過去2年間に「プログラミング教育」という語が検索された頻度を表しています。

2016年4月下旬頃から検索されることが増え、今年の1月前半にピークを迎えていることが読み取れます。昨年4月下旬というのは第26回産業競争力会議で初等中等教育におけるプログラミング教育必修化の方針が明らかにされた時期です。昨年5月下旬から6月上旬にかけては文部科学省有識者会議が開催された時期です。一番のピーク、今年の1月前半は昨年末に中教審の答申が出され、年末年始を経て仕事モードになって検索されたのではないかと思います。
 そして2月半ばから3月半ばにかけて改訂案についてのパブリックコメント募集を経て3月末、次期学習指導要領が告示されました。小学校では、今年度が周知・徹底の期間、2018(平成30)年からの先行実施(移行期間)を経て2020(平成32)年に全面実施となります。その学習指導要領では、総則と算数・理科・総合的な学習の時間の中に、「プログラミングを体験しながら」という記述が盛り込まれています。
 少し長くなりましたので、今回は国の諸会議や出された文書について時系列で概観するに留め、次回以降さらに詳しく見ていこうと思います。