「明日」をつくる生活。

テクノロジーを取り入れた教育の普及に取り組む NPO で働いています。

授業で使えるプログラミング教材「プログル」

proguru.jp
私が所属するみんなのコードが提供している「プログル」。おかげさまで30万人を超える方にご利用いただいています。小学校での新学習指導要領全面実施まであと8か月となった現在、昨年同時期に比べて倍以上のアクセスを記録しています。
その特長は、主に次の4点です。

無料かつ登録不要でWebブラウザから実行できる

公教育の中で広く使っていただけるように、無料で提供しています。*1インストール作業やユーザー登録なども不要です。学校で広く使われている Internet Explorer でも問題なく動くように開発を続けています。PC でも、タブレットでも動作します。*2

授業で使うことを意識した構成

多角形コースは45分の授業で最後のステージまで行くように設計されています。課題も段階を踏んで少しずつ思考を深めていけるようにしています。しかし、児童の実態や先生の授業スタイルに応じて一部を使うこともできます。
また、例えば公倍数コースなどは全員のゴールを最終ステージのクリアに設定してしまうと達成するのはかなり厳しくなります。途中のステージ10を学級全体のゴールとしてそれ以降は発展的にトライするなど工夫していくと幅広い到達度の児童に対応できると思います。

学習に必要なブロックを限定して配置

広く使われている Scratch にはとてもたくさんのブロックがあって探したり選んだりするのに時間がかかってしまいます。また、ネコの鳴き声を出すブロックなどもあり、*3学習のめあてから意識がずれてしまう児童が出てしまうこともあります。プログルは特定の授業を想定して開発されていますので、使用できるブロックが限定されており、学習の進行に合わせて種類が増えていくのでそのようなことがありません。
ただこれは逆に言うと、プログルには汎用性がないということでもあります。いろいろなことをやりたい場合は Scratch などを使う方がよいでしょう。

授業で使われて進化し続ける

最初のリリースから2年以上が経過しました。その間にたくさんの先生方に授業で使っていただきました。その際の子どもたちの反応や先生方の手応えからフィードバックを得て、少しずつ修正を加えています。中には気付きにくいような細かな修正もありますが、最初のバージョンより確実に授業での使い勝手がよくなっているはずです。これからも現場で使う先生方からの意見をもとに進化させていきますので、よろしくお願いします。

*1:そんな活動を支えていただける方はこちらをご覧ください。→https://support.code.or.jp/

*2:Internet Explorer 11、最新版のMicrosoft EdgeGoogle ChromeSafari で動作確認をしています。

*3:自由に創造性を発揮する活動の場合は楽しく使えるので、そのことを否定しようというつもりはありません。