「明日」をつくる仕事。

テクノロジーを取り入れた教育の普及に取り組んでいます。

オンラインセミナーの可能性

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プログラミング教育明日会議Onlineに参加していただいた皆さん、ありがとうございました。Zoom だけでも200名近くの方、YouTubeLive も含めると1,000名を超える方々に視聴いただきました。職員室の皆さんで1つの画面をご覧になった学校もかなりあったようなので、実人数としてはさらに多くなりそうです。私たちとしても初めての試みであった上に予想以上のご参加をいただき、いろいろバタバタしましたが、おかげさまで何とか実施することができました。また、Rolandさんにご協力いただいたおかげで内容をよりよくお伝えすることができました。ありがとうございました。

今回の経験は私たちにとって大きな学びとなりました。機器やサービスなどの設定といった技術的な部分や、参加者の表情が見えない中で話す感覚、チャットなどのテキストを組み合わせたコミュニケーションのコツなど、回を重ねて慣れていくことが必要そうです。そして何よりオンラインに向いている・向いていない内容がありそうだということがわかりました。その上で、こういったオンラインでの研修は今後さらに広がっていってほしい、広げていきたいと思います。終了後にいただいたアンケートを読んで、強くそう思いました。どういうことか、アンケートに寄せられた先生方の声をもとに述べていきます。

移動のコストが不要

実会場でのセミナーとなると、参加者全員が移動するための時間や費用がどれだけかかることでしょう。オンラインセミナーならそのコストはかかりません。時間を効率的に使って働き方改革、旅費を削減して財政負担の軽減と一石二鳥ですね。「遠くて行くのをあきらめていた研修にもこれなら参加できる」「僻地に住んでいても研修に参加しやすくなる」という声もありました。多忙を極める学校現場にとって、少しの時間でも捻出できることがどれだけ大切なことか。参加のハードルがぐっと下がったというご意見がたくさんありました。また登壇いただく方にとっても参加しやすくなり、より多様な方に発表していただける機会が増えることと思います。

周囲に広げられる

実会場は広さの関係で人数が制限がありますが、オンラインならそんなことはありません。もっとも今回は Zoom の設定が当初上限100名(アクセス)だったために入れない方が出てしまい、すみませんでした。途中からあわてて増枠しましたが YouTubeLive の方では見ていただけたようです。
研修会の参加を「各校1名」という形式で募ることはよく行われます。運営面で仕方ないことですが、意外とそれが広がりを阻んでいる要因になっているかもしれません。特に情報教育関係では「詳しい人が行けばいいんだよね。」という見方になってしまいがちです。(個人の感想です。笑)今回のセミナーでは、職員室で大型モニターに映し出して校内研修として視聴してくださった学校もあったとのことです。同じ学校にいる方が複数で研修に参加するとそれだけ学校としての取り組みにつなげていきやすくなります。情報担当は孤独な場合が多い(これも個人の感想…しつこいですね、すみません)ですから。
「自分だけでなく、同一校の教職員にも簡単に参加してもらえてよい。」「学校で見ていたので、他の先生もせっかくだからと参加してくれました。」といった声がそのことを示しています。

オンラインでできることを体験し特性を実感できる

COVID-19 への対応で、にわかにオンライン授業への注目が集まっていますが、どの程度、何ができるのかはわからないという先生方は多いことでしょう。今回、実際に体験したことで「思ったよりスムーズだった」「きれいに映り、音も良かった」「臨場感が感じられた」という感想が見られました。何となく(画質・音質が悪いんじゃないか)という思い込みがあったのかもしれません。目の当たりにすることでネガティブなイメージを打ち消すことができたのであれば、それは大きな収穫だと思います。また、一方的に映像と音声を送るだけではなく、テキストでチャットができるなど双方向性のあるコミュニケーションがリアルタイムでできるというのも印象に残ったようです。やり取りの途中に割り込んで質問するのははばかられますが、テキストでの書き込みはファシリテーターがタイミングを見計らって取り上げることができるという利点があります。さらに同時に多地点から中継できるというのもオンライン会議システムのよさです。

多様な条件を乗り越えられる

今回、私が個人的に一番心に残ったご意見をご紹介します。

午後年休をとり、自分の子どもの面倒も見ながら家から参加ができたので、仕事とも家庭とも両立できました。

今、ご自分のお子さんも休校措置で家にいるという先生方がたくさんおられることでしょう。いや、ふだんでも小さいお子さんがいれば「学びたい」という思いが制約されることは多いのではないでしょうか。他にも子育て中の先生が自宅から参加できたとの声をふくすういただきました。できれば年休を取らなくても研修として認められるようであってほしいと思います。
また、卒業式の準備をしながら参加した方もおられました。「不真面目ですみません」と書かれていましたが、いやいや決してそんなことはありません。そんな大変な中でありながらせめて参加しようと思っていただけるだけでもありがたいです。「コーヒー飲みながら、みんなと感想シェアしつつ学べた。」という方もおられました。むしろそういうゆったりした中で学ぶことこそが、今後本当に職場で生かせることにつながるのではないでしょうか。

オンライン研修の拡充を

「みんなのコードだったらもっと早くやっていても良かったよね」という言葉もいただきました。やってみて(確かにそうだなあ、なぜ今までやらなかったんだろう)とさえ思います。オンラインとリアルでの研修を組み合わせるとさらに効果が高められると思います。またオンラインでの研修を体験するとICTのよさを先生方自身が実感できることになります。これまで教育委員会で行われてきた研修のうち、かなりの部分がオンラインでの実施に切り替えていけば、時間や費用を縮減できるだけでなく、先生方の情報活用能力の向上にもつながります。多くの先生方がよさを実感して、納得して使うことこそが重要なのです。GIGAスクール構想の推進も相まって、ぜひ多くの地区で推進されることを期待しています。私たちもまた今後オンラインでできるところを広げていきたいと思います。