「明日」をつくる生活。

テクノロジーを取り入れた教育の普及に取り組む NPO で働いています。

1セット5過程(4)語彙をゆたかにする

 その漢字でつくる熟語や使われ方の学習をします。たとえば「独」ならば、「独特・単独・独り言・独り立ち」などです。ここで読み方や意味を再確認することになり、抽象語の概念を獲得することにもつながります。
 低学年の場合は、音だけを聞いて知っている語に当てはめようとするので、発表させることにより修正することができます。一年生で学習する「土」の場合、「ねん土(粘土)」「土て(土手)」などと一緒に、「土リンク(ドリンク)」などという言葉を発表する子がいます。そういうときは正しい字を黒板に書いて、文字が違うことを説明します。「おいしくなさそうだねー。でも、言ってくれたから違うって勉強になったね。おもしろいね。」などとユーモアを交えて指摘すると、漢字に意味があることもわかって、発表した子も周りの子もニコニコして楽しく学習が進みます。
 高学年では、家庭学習で辞書などを使って予習させておき、学校で発表させて確認するようにするというのが効率的でしょう。そしてそのことが、次のステップにつながります。また、このときに場合によって同意語・反意語について学習することもあります。語の意味は互いにつながりあって頭の中にある語彙を形成しているので、こういった時間をしっかりとることは、子どもたちの語彙を豊かにすることにつながります。